Garrr選手権四国大会’01 第3戦

梅雨まっただ中の6月24日(日曜日)気温も湿度もかなり高くムシムシする中ガルルカップ第3戦は開催された。今回エントリーしたのはA-2クラスに近藤氏、B-1クラスに妻鳥氏、miya氏、そして店長こと松本の4人。それから青森県から特別(?)出場の神様(神氏)だ。私の親戚になる人なのだが、今丁度旅の途中で四国に来ているのだ。神氏は昔、高校生の頃にモトクロスをしていて、近くのショップのクラブにもはいっていたそうで、驚くことにそのクラブ員の中に今現在ワークスライダーの”成田あきら”と”高木たかまさ”が所属していたそうだ。彼らはその頃まだちびっ子ライダーだったそうだが、ミニモトで走る彼らの走りに付いて行けず自分の限界を感じたらしい。

妻鳥氏とmiya氏は相変わらずおちゃらけたバイクでの出場だ。とはいっても妻鳥氏の駆るK-90はなかなかのポテンシャルを持っておりあなどれない。miya氏は本来ならばこの3戦からNEWマシンを投入する予定だったのだが開発が思いのほか遅れ、残念ながら今回は前回同様ストリートマジック号での出場となった。それでもストリートマジック号は数回のレース出場車両で、かなりの実績(?)があり信頼のおけるマシンなのだ。近藤氏はというといつものようにXR250Rでの出場だ。近藤氏は仕事が忙しいらしく、マシンの整備はほとんどする機会が無いままいつも出場している。今回もレース前日の土曜日にガソリンを入れただけで、端から見ていてこっちが不安になる程だが、あえて私も特別不具合が無いかぎり手は出さないようにしている。それがレースで戦う者の掟とも言えよう。レースとは孤独なもの、レースとは戦いなのだ。一度コースに出ようものなら自分以外は全て敵なのだ!(??)

レース前日まで恐いくらいに雨が降り続きコースコンディションは最悪なものと誰もが予想していた。いくら水はけが良いオートランド香川とはいっても今回限りは例外だろう。そして当日も雨になるだろうと予想していたのだが…。 前日の天気予報では日曜日は晴れの予報が出ていた。早朝から深夜まで10%ほどの予想だ。そして、当日…。天気予報どおり雨はあがっていた。とはいってもいつ降り出さないとも限らない曇り空。しかしすでに皆天気の事は諦めていた。こうなれば逆に晴れないことを祈ろう。へたに晴れると気温が上昇、湿度が高い上に気温まで上がるとレースをする者にとっては最悪の事態となるからだ。

オートランド香川に到着。今回はどうやら出場人数が少ないようでパドックも空いている。車検を済ませ受付も済ませる。そしてコースに目をやると以外とコースコンディションは悪く無い。水たまりもさほど無く、逆に、雨で急な斜面の土が流れた危険な場所は今回コースには使用されていないからだ。しかし、開会式中のコース説明ではかなり危険な場所があるとの説明が有ったので安心できないだろう。開会式が終わると早速Bクラスのレースが始まる。

一瞬モトクロッサーに見えてしまう妻鳥氏が駆るK90。妻鳥氏もこのマシンに慣れてきたらしく、最初に比べてスピードはかなりアップしている。同じクラスで出場しているXR100Rとなら正々堂々とバトれるくらいだ。(正々堂々とは、”卑劣な手を使わないで”というふうにも取れる)

ステップもレースに出る度に毎回轍に盗まれるらしい。今回のレースでも気が付くとステップラバーが抜け落ちていて次の周回に偶然見つけて装着しなおしたが、レースが終わってみればやはりまた無くなっていた。

今一番欲しいパーツはK90用のアップマフラーと、可倒式ステップだとのことだが、なかなか手に入れることが出来ないでいる。つい先日、アップマフラー仕様のK90(ほとんどスクラップ状態)を発見したらしいのだが人足違いでスクラップになっていたらしく後になってかなり悔しがっていた。

そんな妻鳥氏は今回大健闘!周回数25週で10位の成績を納めた。

今回ニューマシンでの出場が期待されていたmiya氏。しかし、ニューマシンの開発が遅れた為そのマシンの全容はまだベールに包まれたままだ。それで今回、急きょかり出されたマシンはお馴染みのストリートマジック号。

この太めのタイヤが今日のようなコンディションのコースには少し不向きなのだ。ぬめった路面を走行中、自分の意志と反してタイヤが急に瞬間移動するらしい。その恐怖と戦いながらの2時間半を完走するだけでもたいしたもんだ。

そんなmiya氏は周回数23周をまわり12位の成績を納めた。

妻鳥氏とmiya氏の二人のバトルを捕らえた貴重なショット!端から見るとほのぼのとしたレースのワンショットに見えるかも知れないが当人同士はライバル心むき出しでかなり熾烈な争いを繰り広げているらしい。

私はというと、今回ダントツトップを快走しながらも最後の最後にガス欠という事態に見舞われ残念ながらリタイヤ扱いとなってしまった。いつものようにいつもの時間にいつものように給油したのだが、なぜか最後の半周を残したところでのガス欠。大変残念でならなかったが、仕方のないことだ。

しかし、あとほんの50ccガソリンが残っていてくれたら最後まで走り切ることが出来たのに…。周回数は40週。トップの選手と同一周回でのリタイヤは辛い。(ガス欠になることなく走り切っていたなら41週の周回なのだ。)

これが仇となった。気温はどんどん上昇。湿度は高いし、最悪の状態。それでも近藤氏はひたすら走りつづけた。深い轍のコーナーをそつ無くクリアする近藤氏。

近藤氏は結局、周回数34周を回りクラス14位のまずまずの成績を残した。
レースがおわりパドックに帰ってくるなり近藤氏は地面に座り込んだ。暑さで日射病寸前という状態だ。完全に脱水症状を起こしている。

十数年ぶりにモトクロスを楽しんだという神氏。今回、体験走行をしただけだったがその走りは十数年のブランクが有るとは思えない程の走りだった。

中学、高校と、毎日のように家の回りのりんご畑で走り回った腕はやはりたいしたもんだ。