ダミー

私が小学生だった時の話。

学校の授業で図画工作の時間に車のおもちゃを造ったことがあった。
車のおもちゃといっても、今みたいに学校で用意してくれるプラスチックのスケルトンボディにスチール製の車軸にプラスチック製のタイヤを使った、まるで市販のプラモデルのおもちゃを説明書どおりに組み立てるだけるような物ではない。私の頃の図画工作の時間に造る物といえば、どこの家庭にでもある廃材を利用したものばかりだった。

その時造ったマシンももちろん完璧なハンドメイドだった。
石鹸の空き箱で出来たボディ、”竹ひご”の車軸、厚紙を丸く切り抜いたタイヤ、動力はもちろんマブチモーター。
エネルギー源は単三電池、モーターと車輪をつなぐ駆動系はおなじみの輪ゴムといった具合だ。

図画工作の時間に造ったそのおもちゃ、家に持って帰ってもいい時期になって大切に持って帰った。
今頃の子供でも案外親の買い与えるおもちゃは最初は良く遊ぶのだがそのうちすぐに飽きて遊ばなくなってしまうが、自分で適当に造った手づくりのおもちゃは”しょうもない”物でもなぜかいつまでも飽きもせず遊ぶものだ。
私も例外では無かった。
学校で造ったその車のおもちゃを持ち帰ってから、耐久性を上げる為の改良やカッコ良くするために色を塗ったりしてさらにお気に入りの状態に仕上げた。片手に軽く載るくらいの大きさ、紙やゴムで出来ているけれど割としゃんとした剛性、走らせても大して速くは無いけれど逆にゆっくりとした動きに力強さを感じさせる。
もちろん市販のプラモデルと比べると雲泥の差。比べること自体おかしいことだが、子供の私にとっては買ったプラモデルよりもお気に入りのおもちゃとなった。

それからというもの家に居る時はその車を肌身離さなかった。ご飯を食べる時も、テレビを見る時も、トイレに入る時も、そして寝るときはもちろん枕元に置いて・・・。

そんな私を見ていて6つ年上の兄貴の悪戯心に火がついた。兄貴は基本的には優しい兄貴なのだが、なにかにつけて私の嫌がることをしつこくしてきては私を泣かせることが多々あったのだ。

兄貴の今回の悪戯作戦はこうだった。
まず、私が肌身離さず大切にしている”おもちゃ”のダミーを造る。

私がおもちゃから目を離したすきにダミーとすり替える。

私の目の前でダミーのおもちゃを誤って踏みつける。

私がショックのあまり泣き叫ぶ様をみてよろこぶ。

「ダミーでした~!」と種明かしをして更に楽しむ・・・。

といった具合だ。

そんなとんでもない計画をたてた兄は早速ダミーの製作に取り掛かったそうだ。
しかしそのダミーは私の目の前に意外な形で姿を現すことになった。
いつものようにお気に入りのおもちゃで遊んでいたときにそのダミーを手にした兄貴が目の前に現れたのだ。自分の手にある大事なものが兄貴の手にもある!? 世界に1つしか無いはずのおもちゃがもう1つあることに私はビックリした。そしてそれをよく見せてもらってやっとダミーだということに気がついた。

しかし、なぜこんなダミーを作ったのかワケが解らない私が戸惑いながら兄貴に聞くと悪戯作戦の一部始終を話してくれた。それを聞いた私は腹が立つやら飽きれるやら・・・。まったくなんとも暇なやつだ・・・。

しかし、なぜ悪戯ビックリ作戦を完結させなかったのか??
ワケを聞いて笑ってしまった。

ビックリ作戦を成功させるには当然ダミーの仕上がりが重要と考えた兄貴はおもちゃの細部にまでこだわって造り上げた。あまりにも完璧に造った為に作業時間も長時間かかり、それを壊してしまうにはもったいなくなってしまったそうだ。情がわいたというやつか・・・。

結局、そのあまりにも良く出来たダミーも私のお宝となり、それからというものダミーと本物を肌身離さず遊ぶ私なのだった。

“透明の液体”を検証する

以前お話した“透明の液体”について私の周りではさまざまな憶測が飛び交った。
今一度この“透明の液体”について検証してみようと思う。

題して
≪なぜ、透明の液体でなければならなかったのか。≫

まず、Mさんの興味深い説⇒①実はコーヒーを出そうとしたのだがコーヒーを入れ忘れた結果、ただの砂糖水になってしまった。

Yさんの説⇒②まれにみる砂糖好き一家で、飲み物と言えば砂糖水!暑い時期のことだったし甘いものはエネルギーの源だ!

Iさんの説⇒③湿気やすい砂糖をこの家庭ではコーヒーの空き瓶を利用して保管。それを間違えて入れてしまった。

Sさんの説⇒④実は大変イタズラ好きなお茶目な一家で、私たちの反応を見て楽しんでいた。

以上の4つの説が浮上した。
まず①の説を検証してみよう。
一番無理が無く、有り得そうな説だが、事実と照らし合わせると少々疑問が沸いてくる。
と、言うのも、お母さんがお盆に載せて持ってきたカップは3個。そのうちの一つを友人が、もう一つを私が、そしてもう一つはレブルの元オーナーである友人の知人が受け取ったのだ。
コーヒーを入れ忘れたのなら知人がそれに気付いていたはず。しかし、あの時知人は確かなんの迷いも無くそれを飲んでいたし、それどころか“ほっ”と一息ついていたようにも見えた。

次に②を検証してみよう。
百歩譲って砂糖好きな一家だったとしよう。
しかし、暑い夏のこと。 出してくれた砂糖水はエスニックな雰囲気のコーヒーカップに注がれていた。
冷たい砂糖水をお客さんに出すならグラスに注がないだろうか?

③・・・・煎れた時点で気づくだろっ!!

最後に④
やられた・・・。
というか、これが正解であってほしい。
これが正解ならば、なんと楽しい家庭なんだろう。
そのセンスも最高だ。

綿棒

うちの長男は小さい頃から耳の中が湿っぽい体質。
だから、お風呂上りの耳掃除は欠かせない。

耳掃除に使うのはもっぱら綿棒だ。
毎日使っているせいか、綿棒の質にはうるさい。
100円ショップなんかでゲットしてきた綿棒を置いておくと、すぐバレてしまう。
彼が言うのには、少なくとも綿棒のフレームの部分は紙製じゃないとダメなのだそうだ・・・。

ある夜のこと、何かの話題にリビングでは話に花が咲いていた。
そんな状況のところに風呂上りの長男が入ってくるなり、いつもの綿棒を探しだした。
しかし、いつもあるはずの場所に綿棒が無かったようで、長男がお母さんに向かってボソッと「綿棒は?」
・・・・。

長男の問いが聞こえないのか、会話を止めることが出来ないのか、綿棒の答えを出すことなくそのまま話は続いている。

今度は少々大きな声で、「綿棒は??」

・・・・・。

やはり綿棒に対しての答えは無いまま。
・・・・・。

さすがに長男もたまりかねたのか、少々声を荒げて、

う~ん、
も~おう~~~メンボォウ!!

一瞬の静寂の後、どっと笑いがおこった。
言った本人も笑いの意味に気が付いて苦笑いしている。

そう。
彼がたまりかねて言い放ったその言葉は、あまりにもあの有名な
ウゥ~~~マンボウ!
のフレーズにそっくりだったのだ。

ダンプカーとおいやん

先日、仕事のトラックでバイクを引き取りに行った帰りの出来事。
ある交差点にさしかかった時、交差点角にあるコンビニからダンプがバックで出てきた。
スピードはゆっくりだけど、私がその後を通過しようとしていることや対向車も向こうから来ている事など無視しているのかどんどんバックしてくる。
「えらい強気なダンプやな~」と、仕方なく直前で急ブレーキ!バックを見守ることにした。

すると、そのダンプの関係者であろうおいやんがダンプの後に回りこむように道の真ん中に踊り出てきた。
私はてっきりダンプのバックを誘導しようと出てきたのかな?誘導しに出てきた人も大変だな。わがままな運転をする運転手さんの誘導しなくてはいけないのだろう・・・。
どんな人が運転しているのかな?と思って運転席に目を移したが運転席には人の姿は無い。

えっ!??
と思った次の瞬間、ダンプの後に回り込んだおいやんがバックしているダンプを手で止めだしたのだ。
ここでやっとその状況が理解出来た。
そのコンビニの駐車場は道に向かって緩やかな下り坂になっていて、どうやら買い物をしようとダンプで駐車場に入ったおいやんは、サイドブレーキを引き忘れて降りてしまったようなのだ。

結局道の中央付近でなんとかダンプは止った。
おいやおんが押した力で止ったようには見えなかったが・・・。(^^;

近くに学校も有り、丁度下校時間だったけれど幸い歩行者もいなかったし、交差点の信号も青だったけれど丁度車の流れが途切れた時だったので事故にもならずおいやんも無事でよかった・・・。

長財布

先日、某大型複合型ショッピングセンターに妻と二人で遊びに行った時の事。

特に目的も無くウロウロしていると、ワゴンに山盛りになった財布が目に入った。
安売りしているようで、そういえば新春にはよく見かける光景だ。
自分の財布は少し痛んできているし、折り畳むタイプの財布なので、お札を折らないで入れられる長財布に憧れがあった私は気が付くとワゴンに山積みにされた財布を品定めしていた。
しかし、なんかピンと来る財布が無い。「なんか女っぽい物ばかりの様な気が・・・」顔を上げるとワゴンの看板には「婦人用」と書かれてある。
横にある別のワゴンをみても「婦人用」・・・。

紳士用は無いのか~?と思い周りを見渡すと、あるには有るが特別安売りしている風じゃない普通の陳列棚に紳士用は並んでいた。
そこには特に高価なわけでもないが、特別安くもない財布が並べられている。
今日は財布を買いに来た訳でもなかったが、その中に自分の気に入る財布があるかどうか気になった私は妻と二人で片っ端から見てみた。

これなんかどう?
妻が一つの財布を手にとって見せる。
え~~!? それ・・・って蛇革風の・・・?
妻が手にとって私に見せたそれは、蛇革風のデザインので、自分が先に見つけていたら絶対手にも取らないだろうな。と思うような派手派手しい長財布だった。
でも、機能的にどうなんだろうと気になった私は一応手にとって見てみた。

開いて中を確認してみると、中は黄色というよりは黄金色にかがやく布地でちょっとセンスが・・・。
でも、カード収納場所などは多く意外に使い勝手はよさそうだ。
他の財布は地味でスマートだが、その分使い勝手がイマイチそうなものばかり。
見た目は派手で一見して「こりゃないわ」と思ったものの、機能的な面で気に入った私はとりあえずその財布を手にとったまま、他にもこれに勝る物は無いか全て見まくった。

しかし、その蛇革風の財布に勝る物は他に無かった。
「う~~ん・・・。 この中でいったらこれが一番良いくらいかぁ~・・・。」
どうしよ・・・。

かなり迷った。
さりげなく手に持って、妻に見てもらい、「似合う?」
「似合う似合う!」
「まじでぇ~!」
「まじで」

今度は、さりげなくジーンズのお尻のポケットに入れてみて、妻に見てもらい、「似合う?」
「似合う似合う」
「ほんとにぃ~!」
「ほんとにっ!」
しつこく聞く私に、妻も少々呆れてきているようだ。

「う~~ん・・・・、ほんと、どうしよ」
そこで私は、「やっぱりこんなに悩むくらいだったらやめとこか~」
「ほうじゃね」と簡単にやめる方に賛成する妻。
いったんその財布を陳列棚に戻し、その場を離れようとしたがやっぱり気になってしまって。「そう高いもんでもないし、やっぱり買おかあ?」
という私に、「えんじゃない」と、また簡単に賛成する妻。
結局、妻にとってはあまり興味が無いようだ。

ここで会ったのもなにかの縁。
そう決心して結局その蛇革風の財布を買うことにした。

レジでお金を払ってから、直ぐまた袋から財布を出し今一度中を見ていると、一枚のカードが。
「なんだ?」と思ってみてみるとローマ字で名前が書いてある。
「ん~? なんとか・・・ヤマモト?」
どうやらその財布のデザイナーの名前の入ったカードのようだ。
歩きながら妻に「一応これどっかのデザイナーがデザインした財布みたい! よかった~。 そうということが解ったらなんかちょっと気に入って来たわ!」
「ふ~ん。よかったねぇ~。」
不思議なもので、さっきまで派手な蛇革デザインが少し恥ずかしいくらいに思っていたのに、名も無いとはいえデザイナーがデザインした財布だということが解るとその財布が少し気に入ってきた。

そして、そのショッピングセンターの休憩所にある落ち着ける椅子を見つけ座ると、直ぐに古い財布から新しい財布への中身の移動を始めた私は、まずさっきのカードを抜き取り、捨てようとして今一度デザイナーの名前をじっくり読んだ。
「カ・・・ン・・・サ・・・イ  ヤ・マ・モ・ト」
「カンサイ ヤマモト?」
「山本寛斎!?」

「おー! これ、山本寛斎のデザインだって~! やったぁ~! めっちゃかっこえ~ヤン!!」

さっきまで「イマイチ」とか文句ばかり言っていた私の変貌ぶりを見て、横で妻は呆れていた。

インジイ

先日の事、仕事中に携帯が鳴った。
お店にいた時だったので誰からの電話なのかは画面を見る前に大体見当は付いていた。

やっぱり・・・親父からの電話だ。

数年前から携帯を使い出した親父はなにかというと携帯に電話をよこす。
多分、そう頻繁に使う事も無いのでたまには使いたいのだろう。
腕時計の時刻合わせやカーラジオの操作が苦手な親父が携帯を持ち、なんとかメールもやり取りできるようになったのだからたいしたもんだ。

電話の用件はというと・・・

親父:『車が開かんのんじゃぁー。 車屋に電話しても、色々説明してくれるんじゃけど、なにを言よんかさっぱりわからんのんじゃぁ~。』

なるほど・・・インキーしてしまって困っているんだな?
しかも車屋さんが説明してくれても、それが理解出来ないらしい・・・。やれやれ・・・。

親父:『ばあちゃんを迎えに来とんじゃけど、ばあちゃん車に入れんけんよわっとんじゃ~』

どうやら、老人センターに遊びに行っているばあちゃんを車で迎えに行った所でインキーしてしまったようだ。

私:『予備キーは持ってないん?』

親父:『キーは持っとんよ!』

私:『は? キー持っとんのに車に入れんのん??』

親父:『いや、車の中におるんよ。 外でばあちゃんが待ちよんじゃけど、車が開かんからばあちゃん車に乗れんのよ! 閉めたつもり無いのに開けよおもたらロックが掛かっとって、そのロックが開かんのよ!』

(^^;; やっと状況が解った。
車の中に居ながら知らず知らずの間に掛かってしまったロックの解除方法が分からないようだ。

親父:『来てくれんかー!? よわったわ~。』

私:(内心)「こっちも忙しいのにそんな事でいちいち行けるかぁー!!」とは思ったが・・・
『車のキーにボタンスイッチ付いてないで~?それを押したら開くと思うけど・・・』

親父:『え~? わからんわ~。来てくれや~。』

私:『ちょっと、 落ち着いて! キーにボタンがあるだろ!? それを・・・』 と言い終わる前に、

親父:『あっ! 開いたわー! なんでだろ!?』

私:『おいおい! 「なんでだろ?」 って・・・・』(^^;;

後で話を聞くと、キーをポケットにいつも入れているんだけど、知らぬ間にお尻でロックのボタンを押してしまっていたらしい。

しかし、車の中に居ながら自分が外に出られないとは・・・。
そんな間抜けな話、聞いた事が無い。(^^;

プライスカード

先日、お店に若い男の子3人組がやって来た。
「ちょっとバイクみせてくださいねー。」
「はいはい、どーぞー。」

一見、チャラチャラした最近の若者達だが、一般常識をわきまえているようだ。
人によれば、無言で携帯電話をいじりながら入ってくるような若者もいるが・・・。

そのうち、一人の若者が、「あっ、CB置いてある。いくらなんだろう?」といいながらプライスカードを覗き込み・・・

いち・じゅう・ひゃく・せん・・・・

そこかいっ!!
と、心の中でツッコム私なのだった。

死んだ祖母の恩返し

この話ちょっと長くなるけど聞く?

数年前の夏、104歳で亡くなった祖母のお墓に、翌年の元旦急に思いついてお墓参りに行った。

お墓参りといっても実家に家族で年始の挨拶に行った帰りだったので線香も水も無かったが行かないよりマシかと思い手ぶらで行った。

本家である実家の墓はお寺の側に有る。
割と大きい方でそのメインの墓に向かい合うように12〜13基の中~小の墓が並んでいる。

手ぶらで来た私達だったがとりあえず先日祖母が入ったメインの墓に手を合わせた。
ただそれだけで他にする事も無かったのでさっさと帰ろうかと思いながらなんとなく周りの墓に目をやると、並んだ墓の端から二番目ちょっと小さめの墓のてっぺんに異物があるのが目に入ってなんだろうと思いながら近付いてみるとどうやらそれはウ○コだった。

子犬位のウ○コ…おそらくサルのウ○コだろう。

私は近くに落ちていた木の枝を拾いそれでウ○コを払い除けた。
そして、一緒に来ていた嫁さんに「そーいえばこのお墓、父ちゃんとお姉さんの間に居た女の人で確か子供の頃に亡くなったって言よったよなぁ~。」と言った。いわゆる祖母にとっての第二子というわけだ。

すると嫁さんが「確かその人、肥溜めに落ちて亡くなったんよね?」

そう。
祖母に何度か聞いた事があった。
その人が7歳の頃、肥溜めに落ちて亡くなったと。

肥溜めに落ちて亡くなった人の墓の上にサルのウ○コ。
目の前でそれを見ているであろう祖母。
なんとも不憫でならなかったんじゃないだろうか。
それで祖母が私達を呼んだんじゃないだろうか…。
きっとそうだと家族で話しながら墓を後にしたのだった。

実はこの話には続きがある。

そんなことがあってから一週間ほど経ったある日の仕事中、うちの店の前を歩いて通っていた老人に声を掛けられた。

道でも聞かれるのかなと思いながら近付くと「今、そこのお寺に行ってたんだけど帰りにお土産にとお菓子を沢山頂いた。頂いたは良いがあまりに沢山有りすぎて重くてこのまま持って歩くには辛いので半分程もらってくれないか。」
と言う。
見てみると大きな紙袋を二つ持っていて二つ共に溢れんばかりにお菓子が入っている。

老人は「いや~、でも、それは~…」と、答えあぐねる私にお構いなくお店の中に入って来て持っていたお菓子の半分以上を置いて行ってしまった。

しばらくして、出かけていた嫁さんが帰って来てそのお菓子の山を見て
「なにコレ!どしたん?!」
驚くのも無理は無い、どう見ても法事のお供え物の様なカロリータップリな和菓子や紅白饅頭ばかりの山。

事情を知った嫁さんが暫くして、少し興奮したように話だした。
「このお菓子ってもしかしておばあちゃんがくれたんじゃない?この前お墓の掃除したから…。」

なんだか話がつながった気がした。
考えれば考える程、そう考えるのがとても自然な気がして。

あのばあちゃんならやりかねない事だ。(^_^;)

釣りはいらないぜ

買い物をした時のお金の払い方は人それぞれだろう。
時と場合によるだろうが例えば、「○百○十○円」となった時に千円札だけをサッとを出す人も居れば千円札を出してから小銭を確認してなるべく財布の中の小銭を少なくしようとする人も。
たいていは後者の方法で支払う人が多いのではないだろうか。

先日、いつも気前の良いお客様が修理にいらっしゃって修理代金は972円だった。
そのお客様はまず千円札を私に手渡した後、「ちょっと待ってよ〜」と言いなが
ら小銭入れを取り出し中をゴゾゴゾ・・・。
なんとか有ったみたいで72円を私に手渡した瞬間、「あ〜、もう良い良い!」
(釣りはいらないよ)と、お釣りを取りに店内に入ろうとする私に言うと直ぐに帰ってしまった。

大変気前の良いお客様でした。
あざ〜す!